iPod販売終了へ

2022年5月11日(JST)に個人的に衝撃的なニュースが飛び込んできた。あのiPodシリーズが販売終了するというのだ。

[iPod touch販売終了へ。「iPod」20年の歴史に幕 – Impress Watch]

iPodとはもちろんApple社が開発・販売していた音楽プレイヤーのことである。2001年の初代iPodの発売以来、これまでiPod classic, iPod mini, iPod shuffle, iPod nanoそしてiPod touchといったモデルが登場してきたが、2022年現在Apple公式ストアにて取扱われているのはiPod touchの第7世代のみ。それも遂に在庫限りで販売終了し、iPodシリーズは終焉を迎えるということになる。

[iPod – ウィキペディア(Wikipedia)]

自分とiPod

ここからはどうでもいい自分語りだ。
筆者が初めてiPodを購入したのは2011年の冬である。周りの友人や知人が持っていたそのタッチスクリーンデバイスに非常に興味が惹かれ、遂に家電量販店で購入した。iPod touch第4世代、容量64GB、ブラックモデルだった。
当時は「USBメモリって何?」レベルの、IT知識が驚くほど皆無のド文系人間だった自分は、使い方ガイドブックを購入して「iTunesって何?」「同期って何?」「え、iOS??」「そもそもインターネットへの接続方法は?」などの疑問を徐々に解消していきながら、なんとか設定したことを覚えている。
その後転機が訪れる。2012年の夏のこと。iPod touchのYouTubeアプリで、自作PCを紹介しているある投稿者の動画が目に留まった。人間は未知のものに出会うと興味がそそられるものである。ギラギラと青LEDを光らせているその機械と、スペックや周辺機器を淡々と紹介する彼のYouTube動画の影響で理系やIT分野に興味を持ち始め、その後理系大学院にまで進み、現在は某Web系企業でエンジニアをやっている。
今自分が進んでいる道のきっかけは何か、あるいは人生を変えた物は何かと言われれば、間違いなくiPod touchであると自分は答える。
それだけに今回のiPodの販売終了は、また少し自分の思い出が遠い過去のものになってしまうという感覚や寂しさを覚える。

iPhoneとはiPodである

一方で、Apple上級副社長であるジョズウィアック氏の発言の通り「iPodの精神は生き続けている」とも感じている。
思い返してみれば2007年のiPhone発表当時、スティーブ・ジョブズ氏はiPhoneを”iPod”・”Phone”・”Internet Communicator”という3要素に因数分解して各機能を紹介した。iPodの基本コンセプトである「持っているすべての音楽をポケットに入れて持ち運べる」がより洗練・進化された状態でiPhoneに組み込まれたのであった。この意味ではiPhoneとはiPodであるとも言える。
また現在では、モバイルデータ通信を活かしたApple Musicなどのストリーミングサービスが提供され、そしてApple WatchやAirPodsなどの新たなデバイスによって、人々の音楽体験はより豊かなものとなっている。実体としてのiPodの時代は終わるが、コンセプトとしてのiPodは進化しながら受け継がれている。次はどんな”iPod”が世界に登場するのか、楽しみだ。

最後に筆者のiPod touchの写真を添えて終えようと思う。購入して約10年経った現在もそれなりに使っているぐらいお気に入りのデバイスだ。つい1年半前までこれがメインの音楽プレイヤーだった。

画像を見て気づいた方もいると思うが、このiPodはJailbreakして使っている。iOS 6だし、電源ボタンも効かないが、Tweakを入れて機能拡張を行い、延命させている。ただ、純粋なAppleファンの方からは怒られるかもしれない(汗)。
ちなみに余談ではあるが、自分は昔iJBblog.comというJailbreak情報サイトを運営していた。
またこうしてブログを書くことに懐かしさを覚えつつ、今後も色々と備忘録記事などを書いていこうと思うので、応援よろしくお願いします。

初代iPod・iPhone発表動画